2011年6月アーカイブ

あやのみえ旅!! 2011/06/03(金)&06/17(金)放送分

みなさんこんにちは、伊藤あやです

毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
 
あやのみえ旅(・∀・)

2011年6月3日(金)&17日(金)の2週にわたって

「鈴鹿市 佐佐木信綱記念館」
をご紹介しました★

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佐佐木信綱といえば、鈴鹿市が生んだ偉人!
 
歌人であり、国文学者として活躍しました。
 
信綱が生まれた現在の石薬師町には
佐佐木信綱記念館があります!

信綱の貴重な資料を展示する「展示室」のほか、
「土蔵」、「生家」、信綱が還暦を記念して贈った
「石薬師文庫」もあるんですよ!

そんな佐佐木信綱記念館について
今回ご案内いただいたのが・・・

佐佐木信綱記念館

(左)館  長 
坂尾富司さん
(右)学芸員 磯上知里さん   です!

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まずはじめにご紹介したのが
信綱が6歳まで過ごした「生家」

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それでは早速見ていきましょう(・∀・)♪

ちなみに、玄関はこの裏手なので・・・

展示室の横を通り、裏手へまわります!

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いや~、それにしても立派な建物だこと!

平成23年2月1日には
鈴鹿市景観重要建造物第1号に指定されたそうです。

中庭も雰囲気がいいですね~

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そして、入り口が見えてきましたよ~

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と、その前に・・・
 
もしや、これは!?

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そう、佐佐木信綱と言えば
日本を代表する唱歌「夏は来ぬ」の作詞家でもありますよね!
 
その中で詠われている"卯の花"にちなんで
ここには、卯の花がたくさん植えられているんです!

それでは、生家の中へ・・・

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生家は、もともとこの場所にあったものなんですが
一度売りに出され、同じく鈴鹿市の泉に移されました。

そして信綱の没後昭和45年に、鈴鹿市が買い戻し
再び石薬師へ戻って復元されたそうです。
 
そのため、建物の一部は、改築はされているものの
(例えば台所がなくなっている、耐震化のため
 壁などが補強されているなど)
 
雰囲気は、当時のまま!

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一般公開され、誰でも見学することができます♪

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信綱は、明治5年に歌人弘綱の長男として石薬師に生まれ
幼少期から、父の英才教育を受け育ちました。
 
そして、幼いながらも歌を作る作歌となったのです。

とにかく、小さい頃から本が好きで
自分で「本の虫」と語るほどだったそうです。
 
また、本好きをしめすこんなエピソードも!!
 
ある日、信綱は父に叱られ
土蔵に閉じ込められます。

普通なら、泣き喚いて~(>_<)!!
となるところが、信綱は逆に大喜び!
 
なぜなら、そこには
信綱が大好きな本がたくさん積まれていたからなんです。
 
なかなか土蔵から声があがらない母が心配していると
泣くどころか、信綱は本に囲まれて
とてもうれしそうだったそうですよ

それほどの本好き、勉強家であったことから
子どもの頃の遊び(いわゆる、凧揚げやコマ遊び)などは苦手で
周りからは、子どもらしくないというか
変わった子のように思われていたそうです。

とにかく、外で遊ぶ暇があったら
本を読み、勉強をしたい子だったんでしょうね~^^
 
こうして幼い頃から短歌、古典、知識の本など
多くの本に囲まれて育った信綱は
文字の美しさと、表現する喜びを手に入れていきます。

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父と息子が、肩を並べ共に勉強する姿を想像してしまいますね~!

こうして生まれた歌も生家では展示されていました

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そして、続いて訪れたのが「
展示室」です

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ここは、右側からの順序となっていて・・・

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右半分は信綱の生涯について・・・

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正面は、歌人・学者としての信綱の功績
そして、左が 夏は来ぬの作詞家として活躍した
唱歌の展示や、学校の校歌
ちなみに、信綱は
鈴鹿市内の3つの学校の校歌も手がけていますので
こうした作詞家としての1面も紹介されています!


また、信綱は大和(奈良)を
「心のふるさと」と思い、たびたび足を運んだこともあり
現在「信綱と奈良」というテーマで常設展示が行なわれています!

それでは、中を詳しく・・・

こちらは信綱が6歳の時に詠んだ直筆の歌!

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わずか6歳とは思えないほどの立派な歌と、しっかりとした文字!!

ちなみに、6歳と言っても
数え年でいうと"5歳"なんだそう。

私が、5、6歳のときは・・・え~(笑)

そして、その少し先に目をやると

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これ、なんだと思います??

名刺なんですよ~

これには、名前にまつわる
あるエピソードが隠されています

みなさんは、「佐佐木信綱」という名前に疑問を持ったことありませんか?

そう、「佐々木」ではなく「佐佐木」であるということ・・・

実は、彼が中国へわたったとき
当時の中国には、「佐々木」の「々」という字が存在しなかったのです。

また、名前を略すのはよくないという意見もあって

「佐々木」を「佐木」に変えて表記したそうです。

こうした経緯があり、
今の「
木信綱」という名前が誕生したのです。

彼は、この名前を大変気に入ったそうで
32歳以降に発刊されたものは
全てこの「
」が使用されています。

ただ、戸籍上はあくまで「佐々木」
もちろん父も同じですよ~(^^;)

そして、今回私が一番見たかったのが

文化勲章!!

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信綱は、昭和12年に文化勲章が制定された
記念すべき第1回の受賞者なんです!!

ちなみに、この第1回受賞者といえば・・・

長岡半太郎、本多光太郎、藤島武二
横山大観などの著名人の名が並びます。

その中で信綱は
66歳という最年少で受賞したのです。

受賞に際して信綱は

「父があって今の自分がある」と深く感謝し
受賞後、すぐに父の墓へと向い
その文化勲章を見せたそうです。

父のようになりたい!と毎日父の背中を見て育った彼が
ようやく父を超えられた日なのかもしれませんね。

そして最後は、生家の隣にある
「石薬師文庫」をご紹介しました。

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こちらは、館長の坂尾富司さんにご案内いただきました

信綱は、6歳までこの地に住みその後東京へと移っていますが

「これのふぐら良き文庫たれ故郷の里人のために若人のために」

とあるように、ふるさとを大変大切にしたそうです。

そして、昭和7年に
信綱が還暦を記念して石薬師文庫を贈り

現在でも地域の図書館として、多くの人々に親しまれています


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文庫の前には、信綱と、孫である幸綱さんの句が・・・

ちなみに幸綱さんは
早稲田大学名誉教授であり
NHK短歌入門なども手がけるほど
日本を代表する歌人であり
国文学者として活躍されている方です

こう見ると、信綱の思いや歌が
しっかりと次の世代へと受け継がれていることを実感しますね!

そして受け継がれているのは
この「石薬師」という町も同じ

短歌をより多くの人に親しんでもらおうと
東海道沿いには、こうしたものもあるんです!!

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これは「信綱かるた道」として
東海道石薬師宿に36句あるそうです。
 
また、信綱かるた道の句と
地図が描かれたパンフレットもありますので
ぜひごちらを手にして、
信綱への思いをはせながら歩いてみてください♪
 
この他、資料館や生家などには
番組内ではご紹介できないほど
たくさんの展示品があります。

実際に訪れ歌人として約一万首の歌を作った
歌人・国文学者 佐佐木信綱の功績をたどってくださいね!

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■佐佐木信綱記念館 
 
住 所 鈴鹿市石薬師町1707-3
電 話  059-374-3140
休館日 月曜日、火曜日、第3水曜日
     (ただし、月曜日のみ休日の場合は開館)

あやのみえ旅!! 2011/05/27(金)放送

みなさんこんにちは、伊藤あやです

毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
 
あやのみえ旅(・∀・)

2011年5月27日(金)は

「明和町 いつきのみや歴史体験館」
をご紹介★

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明和町と言えば、
6月4日(土)、5日(日)の2日間
 
「第29回 斎王まつり」が開催されますね!
 
そんな斎王についても学ぶことができるのが
平成11年に開館し、貴族の住まいであった「寝殿造」と
古代の役所の建物をモデルとした木造建築の
いつきのみや歴史体験館です
 
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施設内では、斎王をはじめとする王朝人たちが
平安時代 どのような遊びをしたのか
またどのような生活をしていたかを
子どもから大人まで誰でも気軽に体験できるメニューが充実!
 
それでは、平安時代へタイムスリップ~♪
 
まず、こちらが「葱華輦(そうかれん)」

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斎王が、京の都から5泊6日の行程で
斎宮までやってくるときに乗った輿を復元したものです!
 
男性12人が肩まで担ぎ
鈴鹿峠を越えるという旅であったため
相当揺れたのではないか、
また親元を離れ、1人知らない土地への旅だったので
ずいぶん寂しい思いをしたのではないかと言われています。

それでは、早速

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乗ってみた!
(笑)

天皇・皇后・斎王など
特別な人しか乗ることがなかった輿に
ぜひ乗ってみてください♪
 
続いての体験は「平安装束」です!
 
こちらでは、平安衣装である
十二単を試着することができます

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さらに、羽織るだけの手軽な衣装もあるんですヨ!

そして、今回お話を伺った竹内さんが

「お姫さま~ こちらですよ~」

(ちょい、テレましたが・・・)

とご案内頂いた先には・・・

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あら、すてき~♪♪♪

こんな平安衣装なんて
まず着ることがないから
 
なんだか(*^^*)ドキドキw
 
そして、竹内さんに着方を教えていただき
羽織ってみると・・・
 
表情がパッと明るくなりました!
 
こうした華やかな衣装を身につけるだけで
心まで明るくしてくれるんですね~
 
まるで平安時代のお姫様になった気分♪
 
それに、なんだか動きも自然とおしとやかに!?
 
私は、いつも
これを着たくらいの方がいいのかも?
 
って、おい!(笑)
 
装束を着ると言っても
袖を通して、羽織る程度のものなので
わずか2,3分でお姫様に変身することができます。

着物のように帯はありませんが
裾が長いのと、生地がしっかりしているので
たった2枚羽織っただけでも、
体にずっしり!

ちなみに、十二単は10キロぐらいあるそうです。
それにしても、衣装が本当に華やかですよね~
 
もの自体がそれほどない時代なのに
これほど色鮮やかな衣装があったとは
本当にすごいと思いました!
 
それについて竹内さんに尋ねたところ
 
「みんながみんなそうではなかったと思いますが
 当時の女性は、
 好きな男性にアピールするときに顔が出せないので
 こうして、自分の衣装の重ねや色目
 また歌が上手に詠める
 こんな香りを身につけているなどで自分を表現し
 周りの女性と競うようにして色を頑張ったのではないか?
 それが、こうした華やかさにも
 つながっているのではないか?」とおっしゃっていました。
 
なるほど~
 
と考えると、こうした衣装は
自分を表現するに欠かせないものであり
衣装には姫たちの思いも
詰まっていると言えるんですね!
今度は、十二単を着てみたーい★
 
ちなみに、十二単は
この春からは各回1組2名まで
つまり、友達同士やカップルで
着ることができるようになったそうですよー!
ぜひ、カメラ持参でおでかけくださいね!

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そして、最後は平安時代の遊びコーナー

室内で体験できる遊びとしては、
 
まず盤双六(ばんすごろく)」

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遊び方としては、サイコロを振り
その目の数によって
駒をすすめる単純な遊びなんですが
古代では、大変人気で
それが賭け事の対象となって
最後は禁止令が出されるほどだったそうです。

そして、私が竹内さんとチャレンジしたのが
「貝覆い(かいおおい)」です!

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今で言うトランプの「神経衰弱」です
 
模様が対になっている貝をあわせるのですが
これがまた一見簡単なようで
模様が細かいと、どれも同じに見える(笑)
 
私が、どこだ?どこだー?
 
と探しているうちに
竹内さんはすでに・・・(汗)
 
でも、トランプとはまた違って
同じ貝を見つけると
実際に重ね合わせるんですが
ピタッとはまるとこれがなんだか快感♪

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そして、そのあと竹内さんに
見せて頂いて、ビックリしたのがこちらー!!

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貝を納める貝桶(かいおけ)には
『源氏物語絵巻』の場面が描かれた
美しい貝が入っていました!
 
いや~、すごいですね~。
 
だって、こんな小さな貝に・・・
 
それも源氏物語絵巻を書くだけでなく
こちらも対になっていますから
2枚同じものを書くんですからー(・∀・)!
 
ちなみに、ぴったりと合う(夫と合う)という意味もあって
貝桶は、昔嫁入り道具として用いられたようですよ
 
本来、展示品というのは手を触れないで!
というものが多いですが、こちらは
誰でも自由にご覧いただけます。
 
ぜひ、手にとって
雅な遊びを興じてみてくださいね♪
 
今回番組内でご紹介したのはほんの一部です
 
他には・・・

中にはでは、毬杖(ぎっちょう) や 蹴鞠(けまり)

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また、施設内では
年中行事にちなんだ食べ物や小物をつくったり
古代の技術文化などを体験する
草木染めや機織りなど
さまざまなメニューが体験できます!
 
ここは、建物はもちろんのこと
平安時代の文化や歴史を
体験を通じて手軽に楽しめるよさがあります
 
それを知れば知るほど
斎宮・明和町はすごい町なんだと実感し
今度は、斎宮歴史博物館へ
また整備の進む史跡斎宮跡の散策なども
出かけたいなぁと思いました!
 
そして、はじめにも言いましたが
6月4日(土)、5日(日)には
「第29回 斎王まつり」が開催されます!!

6月4日は、斎宮歴史博物館を会場に
前夜祭と、斎王市が・・・
そして、5日(日)は
まつりの一番の見どころとも言えるでしょう「斎王群行」
京の都から斎宮の地へやってきた
斎王の行列の様子を再現する
「斎王群行」が町内を~♪
 
なお、斎王まつり期間中
もちろんいつきのみや歴史体験館も開館!

5日の午前9時からは
お隣のいつき茶屋があるイベント広場周辺で

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地元の特産品などが並ぶ
「さいくう市」も開かれていますので
こうしたイベントと合わせて斎王まつりも楽しんでくださいね!
 
なお、斎王まつり期間中
いつきのみや歴史体験館では
特別に、手軽にできる機織体験として
コースター作りができます!
 
なお混雑が予想されるので
体験したい方は早めに来館くださいねっ♪


■いつきのみや歴史体験館

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住所 明和町斎宮3046番地25
電話 0596-52-3890
休館日  月曜日(休日の場合は除く)
開館時間 午前9時30分から午後5時
       (入館は4時30分まで)
入館料  無料 (体験には参加費が必要です)